不動産投資で住民税は軽減する?その仕組みは?

不動産投資で住民税は軽減する?その仕組みは?

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2018.6.28(木)

不動産投資

節税の方法を身につけておくのも、不動産投資のポイント

所得に応じて課税額が変わる、住民税。
不動産投資により収入が上がった場合、住民税を控除する方法はあるのでしょうか?

今回は不動産投資で住民税を軽減できるのか、その仕組みを見ていきます。
税金に対して苦手意識を持っている方こそ、ぜひチェックしてみてください。

住民税も節税が可能なのか?

結論からお伝えすると、住民税も節税が可能です。
住民税は所得に対して課せられるため、所得税を軽減できれば住民税も安くなります。

また、住民税では、所得割(所得の約10%)と均等割(市町村で異なり、約4,000円)を合わせた金額が課税されます。
この所得割をいかに抑えるかが、住民税の節税ポイントです。

もし10万円分の所得を経費として算出できれば、住民税1万円の節税につながります。
不動産投資の節税を行う際には、経費によって所得を差し引く方法を身につけましょう。

住民税が節税できる仕組み

それでは、不動産所得の一部を経費に計上するやり方を詳しく見ていきましょう。

まず不動産所得とは「家賃収入-必要経費」であり、物件を購入したときの費用は「必要経費」です。
つまり、物件を買ってから家賃収入が安定するまでは必要経費が多くなり、不動産所得は赤字となります。

不動産所得が赤字であれば、「損益通算」を利用できます。
損益通算とは、不動産所得で生じた赤字を、給与所得から差し引く方法です。

物件購入の費用以外にも、不動産投資の経費には以下のものが挙げられます。

・不動産仲介業者への手数料
・不動産取得税
・印紙税
・リフォーム費用
・管理費用
・固定資産税
・ローン金利
・その他の運転資金

経費にあたるお金ならば、家賃収入からすべて差し引くことが可能です。
逆に言えば、こういった費用を経費として計上しないと結果的に住民税が高くつきます。

減価償却費の計上

不動産投資の経費では、「減価償却費」の申告も忘れずに行いましょう。

物件は老朽化により、価値がどんどん下がっていきます。
この毎年発生する価値の低下分を、税務上で定められた耐用年数までは経費として分割で算出できます。

節税目的で考えた場合、減価償却費の金額が大きくなる物件を購入することで、不動産所得を効果的に減らすことができるでしょう。

注意するべきこと

不動産所得が赤字のうちは問題ありませんが、黒字になった途端に住民税を支払う負担が重くなります。

特に減価償却の耐用年数を過ぎた後は、黒字化しやすい傾向にあります。
住民税をいつまでも節税できるわけではないため、不動産の収益をある程度蓄えておきましょう。

不動産投資における住民税の節税では、ほかにもさまざまな注意点が存在します。

赤字経営により、銀行からの次の融資が受けにくくなる

不動産投資で順調に利益を出していても、確定申告のほうで赤字経営が数年単位で続くと、金融機関は不動産投資がうまくいっていないと判断します。
なぜならば、銀行は物件の収益力よりも、確定申告による事業収入を重視するからです。

次の物件を買うための融資を提案したいときは、3期連続の黒字経営になってからにしましょう。

資産価値の低下、金利の上昇により赤字経営から抜け出せない

物価下落が起きると、資産価値が下がります。
そうなると当然、不動産の価格も下落します。

景気悪化により1%でも金利が上昇すれば、毎月のローン返済額も増加してしまうでしょう。

今まで申告上では赤字経営だったのに、不況により資金繰りがむずかしくなり、負の資産を手放すことができない事態は十分起こり得ます。
目先の節税だけを追いかけず、経済の動きもきちんと把握しておきましょう。

住民税の過払い金はまとめて戻ってこない

不動産所得が赤字になると、住民税の過払いが発生することがあります。
このときに注意したいのが、払い過ぎたお金が還付されるわけではなく、毎月の住民税が減額される点です。

還付金目当てに節税を行ってしまうと、手元にお金が残らずに焦ってしまうので気をつけましょう。

サラリーマンの副業であれば、普通徴収を選択する

近年では副業が認められつつありますが、職場に申告せずに不動産投資を行いたいサラリーマンもまだまだ多いのではないでしょうか。

もし住民税を自分で納めたい場合には、特別徴収ではなく「普通徴収」を選択しましょう。

特別徴収とは「給与から差し引いて徴収をすること」であり、いわゆる住民税の天引きです。
一方、普通徴収は「個人が主体的に納税する形式」を意味します。

確定申告上で赤字経営のときには、特に気にする必要はありません。
しかし、黒字経営による事業申告を行った際に「特別徴収」を選択したままだと、会社の経理担当者に副業の可能性を疑われてしまいます。

会社に住民税の通知を行いたくなければ、普通徴収を選択するのも1つの方法です。

ただし近年では、「すべての事業主を特別徴収義務者に指定し、住民税を特別徴収する」という都道府県が増え始めています。
お住まいの地域でもこういった取り組みが行われているかもしれませんので、きちんとチェックしておきましょう。

住民税の節税はできるが、注意点も多い

不動産投資では、経費の申告もれを減らして、不動産所得を赤字にすることがポイントです。

とはいえ、住民税を節税すると後々の手続きで気をつけなければいけない点が増えてきます。
次の借入にも影響を与えてしまうため、節税をあまり意識し過ぎないことも大切です。

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