不動産投資で法人化する際には合同会社がいい?

不動産投資で法人化する際には合同会社がいい?

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2018.6.28(木)

不動産投資

株式や個人事業よりも、合同会社を選ぶ理由とは

不動産投資に慣れて物件をいくつか抱えると、法人化による不動産事業の拡大も視野に入ってきます。
とはいえ、「法人を設立するのは手続きが大変そうだから、個人事業のままでいたい」と思う方もいるでしょう。

もし今後とも不動産経営を考えるのであれば、法人化、その中でも合同会社を選択した方が良いでしょう。
株式会社や個人事業主よりも、なぜ合同会社をおすすめするのかを解説していきます。

不動産投資の法人化という次のステップに悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。

合同会社とは?株式会社との違い

2006年に施行された会社法により、有限会社の代わりとして設けられた合同会社。
合同会社とは「出資者(お金を出す人)がすべて社員として従事する法人」のことです。

一方で株式会社は、「調達出資者の中から取締役(経営をする人)を決める法人」を指します。
つまり、合同会社には役員が存在しません。

株式会社と合同会社の違いを、もう少し詳しくみていきましょう。

株式会社の特徴

・役員には最長10年の任期がある
・決算公告義務がある
・取締役の設置のほかに、株主総会の実施などが必要である
・会社の設立時には、定款認証料と登録免許税を合わせて20万円かかる

合同会社の特徴

・役員の任期が存在しない
・決算公告義務がない
・取締役の設置も、株主総会の実施も不要である
・会社の設立時には、登録免許税の6万円を支払う

会社を設立する際には、どちらの法人も印紙税4万円が必要ですが、電子定款であれば印紙税がかかりません。

合同会社にするメリット

不動産投資で合同会社が選ばれるのは、3つのメリットがあるからです。

・設立時の費用が安い
・設立後の負担が少ない
・法人の節税メリットが受けられる

合同会社の設立時には、登録免許税の6万円だけ支払えばよいです。
しかし株式会社では、登録免許税15万円と定款承認5万円の計20万円がかかります。
この時点で14万円も安く設立できるのは、大きなメリットといえるでしょう。

登記の書類も株式会社より少なく、初めて法人化を行う方でもスムーズに設立できます。
また、合同会社には決算公告義務がありません。

そのため、官報掲載費6万円も発生せず、設立後の負担も少ないとされています。
役員が存在しない合同会社ならば、任期のたびにかかる費用の心配もありません。

さらに、合同会社として不動産投資を行えば、個人事業主よりも経費の範囲が広がります。
ただし、これは株式会社として不動産投資を行った場合でも同様です。

合同会社が選ばれるのは、会社設立時のハードルが株式会社に比べると低いからです。
手続きが簡単な上に、株式会社とほとんど変わらない節税メリットを受けられるのでぜひ覚えておきましょう。

合同会社のデメリット

不動産投資目的で合同会社を設立すると、2つのデメリットが考えられます。

・社員同士の発言権は平等である
・法人融資を受けにくい

株式会社では、株式の保有数によって議決権が決定します。
株式会社における1株は、議決権1個に相当するのが特徴です。

そのため、株を一番多く持っている人が会社の経営方針をある程度コントロールできます。
しかし合同会社には、株も役員も存在しません。

その代わりに、合同会社では出資額の金額にかかわらず、社員同士の発言権が平等となります。
不動産投資の効率化を図るために人員を増やす際には、十分注意してください。

また、資金調達に少し苦労するのも、合同会社で不動産投資を行うデメリットといえます。
法人融資でチェックされるのは、不動産の収益力と会社の知名度です。

世間では株式会社が認知されているためか、設立したばかりの合同会社だと知名度だけではなく、信用度も低く見られる傾向にあります。

解決策として、資金に余裕がある状態で法人化するか、収益を見込める物件をいくつも所有している段階で融資の相談をしておきましょう。

法人化により、不動産投資の手段が増える

個人事業主よりも経費の使える幅が広がるのは、投資の戦略において大きなメリットといえます。

さらに、法人化するためのアプローチとしては、合同会社がとても手軽でコストがかからないのでおすすめです。
株式会社では会社設立時のハードルが高い分、事業規模が大きくなるにつれて信頼を獲得しやすい法人といえます。

「将来を見据えて、最初から株式会社にしたほうがよいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

合同会社による不動産投資を続けていて、もし途中から株式会社に変えたくなった場合は「登録免許税」と「官報への公告掲載費」を支払えば変更可能です。

登録免許税では、合同会社解散時に3万円、株式会社設立時に3万円かかります。
官報への公告掲載費は約3万円のため、トータルで9万円支払えば法人区分を変えられるので安心してください。

法人化を行うタイミングをどうするのか、悩んでしまうこともあるでしょう。

ただ、個人の不動産投資から法人に移行するのであれば、株式会社よりもまず合同会社を選択した方が良いのではないでしょうか。

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